コンテンツに移動

Netflix クリエイターズ・ベース、rinnaとWIT STUDIOとの共同制作プロジェクト、アニメ「犬と少年」を公開。クリエイター支援の可能性に一手を。

Netflix クリエイターズ・ベース、rinnaとWIT STUDIOとの共同制作プロジェクト、アニメ「犬と少年」を公開。クリエイター支援の可能性に一手を。

1月31日、Netflix アニメ・クリエイターズ・ベース(以下、クリエイターズ・ベース)、rinna、WIT STUDIOは、共同プロジェクト アニメ「犬と少年」を公開しました。2022年1月に始動した本プロジェクトでは、アニメ制作と並行してアニメ背景画生成ツールの共同開発にも挑戦。アニメの背景美術制作を最新技術によって補助できるかを実験しました。

2021年9月に開設以来、クリエイターズ・ベースは長期的にアニメーション制作を支援するため、さまざまなかたちでパートナーと制作過程におけるベスト・プラクティスを模索してまいりました。今回のプロジェクトは、その一環で実験的に実施したものです。

アニメ「犬と少年」公開に際して開催されたトークイベントでは、牧原亮太郎監督による背景美術の制作デモや、関係者によるパネルセッションが開催されました。

牧原亮太郎監督による背景美術の制作デモ

(写真)牧原亮太郎監督による背景美術の制作デモ

イベントに登壇した本プロジェクト関係者は、以下のように話しました。

(写真左から)櫻井大樹、牧原亮太郎氏、田中宏侍氏

(写真左から)櫻井大樹、牧原亮太郎氏、田中宏侍氏

「犬と少年」撮影監督の田中宏侍 氏(Production I.G所属 撮影監督/CGIプロデューサー)は、アニメーション制作の課題について「日本の商業アニメーション制作現場では仕事を完全に分業していることによって効率化が図られています。また、複数の作品を同時進行で進めているクリエーターも多く、ひとつの作品に注力することが難しい現状もあります。作り手にクリエイティブな仕事をする時間を与える方法を考えたいと思っていました。」と述べました。

また、「犬と少年」監督・絵コンテ・原画・美術監督を手がけたアニメーション監督の牧原亮太郎 氏は、本プロジェクトでの最大の学びを「ツールと手描きの手法を組み合わせることで、人間にしかできないことに集中し、その結果、表現の幅を広げられることを実感しました」と振り返りました。また、今後監督として関与する作品において最新のクリエイティブ技法を取り入れることについて「物語の根幹にあるのは『人間を描く』ということだと思います。最新技術を味方につけることは、クリエーターとしての時間を確保し、その根本に立ち返ることを可能にすると思います。それがゆくゆくは日本のアニメの強みをより強化し、可能性を広げることになるのではないでしょうか。」とコメント。

「犬と少年」プロデューサーの櫻井大樹(Netflix アニメ チーフ・プロデューサー)はアニメーションづくりの支援について「決まった制作方法に捉われずにクリエイターが作品に適した作りかたを選択できると、より表現の幅が広がるのではないでしょうか。さまざまな選択肢をクリエイターに提供することで、より自由で強いアニメーション業界へと進化することに貢献したいと思います。」と話しました。

Netflixでは、スタジオとして日ごろから作品づくりにおけるクリエイター支援に注力しています。アニメ業界の人材不足が課題視される中、最新技術による適切なクリエイター支援などを通した柔軟なアニメ制作過程の実現に寄与する取り組みとなることを願います。

本ニュースの関連素材は、こちらよりダウンロードください。また、アニメ「犬と少年」はNetflix公式YouTubeチャンネルに公開しています。 Netflix公式YouTubeチャンネル URL:https://www.youtube.com/watch?v=J9DpusAZV_0