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Netflixの気候変動に対する取り組みの進捗状況について

Net Zero + Nature Progress Report

2022年末までに、そしてその後も毎年、二酸化炭素の実質排出量ゼロを実現するというネットゼロ + 自然 への取り組みを発表してから半年が経ちました。ネットゼロ達成までの道のりは平坦ではありませんが、Netflixは、必要な変革を迅速に行うとともに、2030年以降に向けて、長期的な影響を最小限に抑えるための礎を築いていきます。

本日は、社内における排出量の削減など、Netflixの取り組みに関する重要な最新情報について、以下にご案内します。

  1. 電力消費量の削減 のため、最も電力を使用している米国のオフィスや施設において、エネルギー効率監査を実施し、エネルギーおよびコスト削減の機会を特定しています。

  2. 電力供給の脱炭素化 のため、すべてのオフィスや施設で100%クリーンなエネルギーを利用できるプログラムに参加しています。

  3. 制作現場の脱炭素化に向けて、ゼロカーボン電力の新技術を試験的に導入。 グリーン水素燃料電池 を英国で(「ブリジャートン家」シーズン2から導入)、モバイルバッテリーの導入を英国、カナダ、米国で進めています。

  4. 自然生態系を保全、回復、保護 するために、危機に瀕する自然環境に関する質の高い炭素クレジットを吟味して購入しています。

  5. 2030年までに2019年比で46%削減するという目標に向け、主要な基準設定機関と連携し、第三者による検証 を受けました。

Netflixのネットゼロ+自然への取り組み

今年3月、Netflixは最新の気候科学に従い、社内の排出量を削減することを約束し、温暖化を1.5℃以内に抑えるという道筋に沿って削減を進めています。制作現場、コーポレートオフィス、出張、ストリーミングによるNetflixの主な排出源は、燃料燃焼と電力消費という2つの基本的なカテゴリーに集約されます。これには、化石燃料で発電された電力のほか、建物の暖房や撮影現場の発電機、輸送のために化石燃料を直接燃焼させて使用することも含まれます。社内での削減を達成するために、Netflixは "最適化、電動化、脱炭素化"という戦略を用いて、エンターテインメント業界に最も適したソリューションに焦点を当てています。

最適化、電動化、脱炭素化

まず、Netflixでは、効率を重視して 最適化 し、制作現場とオフィスの両方で使用する電力量を削減しています。この半年間に、最大の負荷がかかる米国の施設を対象にエネルギ—効率監査を開始し、エネルギ—とコストを節約する箇所を特定しました。

次に、自動車やビル、発電機など、液体燃料を最も多く使用する機器を 電動化 します。たとえば、電気モーターは効率が良く、電力は脱炭素化が容易なので、可能な限り電気モーターを使用します。

そして、そのほか最適化や電動化ができない排出源については、別の方法で 脱炭素化 を図ります。つまり、カーボンフリーではない系統電力を使用している場合には、再生可能エネルギーの導入や相殺を行い、系統電力の使用が不可能な場合には、低炭素もしくはゼロカーボンの燃料を代わりに使用ます。


汚染のない制作現場を構築

「ブリジャートン家」シーズン2では、TV番組や映画の制作現場で一般的に使用されるディーゼル発電機への依存度を下げるとともに、排出量を削減したいと考えました。まず、制作現場で利用できる系統電力の量を増やし、地域の再生可能エネルギープログラムに参加しました。そして、系統電力が利用できない場所では、複数のディーゼル発電機の代わりに、GeoPuraの排出物を出さないグリーン水素発電装置を試験的に導入しました。ディーゼル発電機の副産物は、二酸化炭素や一酸化炭素などの大気汚染物質ですが、GeoPuraの発電ユニットの副産物は純水です。水素パワーユニットは非常に安定した電力を供給してくれるので、制作チームはディーゼル発電機を追加する代わりに、GeoPuraユニットで発電した電力を使うようになりました。クリーンなエネルギーと飲料水の供給に加えて、水素ユニットは撮影時には重宝される静音性も備えています。今回の結果を受けて、2022年には英国の制作現場での試験運用をさらに拡大する予定です。

写真は「ブリジャートン家」の撮影現場から。写真提供: GeoPura

オフィスの二酸化炭素排出量を最小限に抑える

Netflixのほとんどの施設は賃貸契約のため、家主と協力して入居スペースの 最適化、電力化、脱炭素化 を進めています。2019年には、オフィスの電力が、二酸化炭素排出量の約12%を占めました。これは主要な排出源ではありませんが、長期的にその影響を最小限に抑え、より健康的で安全な職場環境を提供したいと考えています。

ハリウッドにあるLEEDゴールド認証を取得した比較的新しいオフィスは、ロサンゼルスで初めてBIPV (建材一体型太陽光発電) を導入した大型商業ビルです。BIPVとは、建物の外壁に太陽エネルギーによる発電機能を持たせたもので、ビルの電力のほか、社員と訪問者が利用できる70台以上のEV充電器の電源に利用されています。さらに、このビルにはエネルギー効率の高い機能が随所に盛り込まれており、米国で最も厳しいとされるカリフォルニア州のエネルギー基準であるTitle 24に比べて13%以上の省エネを実現しています。

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カリフォルニア州ロサンゼルスのNetflixオフィス。写真提供: Hudson Pacific Properties

これらの戦略は、Netflixがすでに実施しているプログラムを補完するもので、これまで、シャトルバス、公共交通機関の無料パス、バンの相乗り補助、電気自動車の無料充電 (利用可能なときはいつでも可) など、より低炭素な通勤手段を従業員に提供してきました。また、社内には自転車置き場、シャワー、ロッカーなども用意しています。


航空利用における脱炭素化

映画やTV番組の制作には、常にある程度の航空機の利用が必要です。Netflixは、社員の出張や、Netflixブランドの映画やTV番組の制作のために移動するキャストやスタッフの航空利用による排出量に責任を持ちます。これは、航空利用がNetflixの二酸化炭素排出量の約15%を占めているためです。

4月には、Sustainable Aviation Buyers Alliance持続可能な航空燃料の供給を促進するため、共同で設立しました。このアライアンスには、環境防衛基金、ロッキーマウンテン研究所、ボーイング、ボストン・コンサルティング・グループ、デロイト、JPモルガン・チェース、Microsoft、Salesforceが参加しています。持続可能な航空燃料の使用を加速させ、そのコストを下げることで、気候科学が求める規模とペースで航空機による排出量を削減することができるでしょう。


オフセット、提唱、コミュニケーション

オフセット

全社的に排出量の削減に取り組む一方で、現在の事業活動が気候に与える影響に対応するため、Netflixは炭素クレジットを利用しています。任意の炭素市場を通じて、炭素を除去し、大気中への流入を防ぐプロジェクトに投資しています。これらの市場は、重要な生態系を維持、回復、保護しながら、気候変動に大きな効果をもたらすプロジェクトに重要な資金を提供します。また、それらのプロジェクトは、生物の多様性を促進し、地域の生活を支援し、気候変動に対する回復力を構築します。すべての炭素クレジットプロジェクトがNetflixの品質基準を満たしているわけではないため、厳格に評価することが重要です。Netflixのデューデリジェンスと審査プロセス、そして2020年の二酸化炭素排出量削減のために選んだ自然由来の削減・除去クレジットのポートフォリオについてはこちらで説明しています。

提唱

この半年間、Netflixは2021年3月に参加を表明したAmerica is All Inのサポートを以下のように実現しました。

コミュニケーション

3月に環境、社会貢献、ガバナンス報告書 を発行したのに加え、今年7月にはCDPの投資家向けアンケートに回答し、他の何千もの報告企業の仲間入りを果たしました。CDPによるNetflixに関する報告書の公開は、今年は投資家の要請に応じて行い、来年は一般に公開する予定です。


以上の取り組みは、Netflixの事業とエンターテインメント業界の脱炭素化に向けた、長くも価値のある計画の第一歩です。今後もNetflixの進捗状況について、さらにお伝えしていきたいと思います。

本稿は2022年3月30日に発表され、2023年3月7日に更新されました。このアップデートでは、スコープ1 (自社からの直接排出) およびスコープ2 (エネルギー起源の間接排出) における排出量の目標値をより科学的根拠に基づいた値に更新し、レポート全体の一貫性を向上させました。

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